留学生がNYCで生き残る方法 Part 1

ニューヨークシティ(以下、NYC)っていうのはまぁ過酷な街だなという印象しか今のわたしにはありません。どうもこんばんは。ついこないだニューヨーク大学の大学院を卒業しました。心身ともにボロボロな2年間をへて、修士号を取得することができました。

NYCっていうのはまぁシャレオツなイメージなんだと思いますけど、実際に住めば満員電車、臭い駅、奇声を発する人、四六時中救急車の音が聞こえる、古い家が多くて冷房はうるさい外付けが主流、家賃高すぎ、などなど、嫌いなところを挙げればもうキリがありません。まぁそういう暮らしにくさも含めてNYCの良さなのかもしれませんけどね。。お金があれば住みやすいのかもですけど。まぁ学生はお金ないっすよ。

わたしがNYCに住んでいた2年間は想像を絶する2年間でもありました。膀胱炎×2、膣カンジダ炎症×5、蕁麻疹×2(全身・足)、手首捻挫からのキャスト生活2週間、子宮頸癌検査引っ掛かりからのコルコスコピー、1年以上に渡る鬱病。。心身ズタボロになりながらの学業、修論インターン・オンキャンパスジョブ探しという名のアメリカ人との競争はもうそれはそれは過酷でした。だから鬱病になったんですけど。もうありとあらゆることでメンタルズタボロにされるんですよ。まぁわたしの運が悪かっただけなのかもしれないですけどね。

もちろん心身ともに健康であることがベストです。でもいつどこで心や体の病になるかわかりませんから、今後この街に来る留学生が知っておいたらまぁ損はしないよみたいなサバイバル術?Tips?などをまとめておきます。

①できるだけ大学の保険に入っておく

この国は保険料が高いとか、医療関係ではいい噂を聞きませんが、大学が提供する保険はどこも比較的優秀です。大学にもよりますけど、高いんですよね。それでも民間の保険よりは低価格で、カバーできる範囲も広いことが多いです。だからまずは保険に入ってください。

大学によっては、大学でStudent WorkerやGraduate Assistantなどとして働くと、保険料が福利厚生で全額または一部をカバーしてくれることがあります。NYUは大学院生がキャンパス内で働くと、全額保険料を大学院生労働組合がカバーしてくれました。なので自分が行く大学の労組の福利厚生とか調べておいた方がいいですよ。

またカバーされる内容も要チェックです。精神科はカバーされますか?精神科大事ですよもうまじで。メンタルヘルスの問題を抱えたときにセラピーはどのくらいのカバー率なのか?精神科医と会うときはカバーしてくれるのか?とかです。

「自分は精神強いし、鬱病になることなんかない。これまで健康体で風邪もあまり引かない」とか言わない方がいいですよ。Underestimateしないでください。わたしもこの街に来るまでは病院とかほとんど行きませんでした。風邪も3年に1回くらいしか引きませんでした。精神科とも無縁でした。この街に来てから立て続けに体調崩しました。鬱病になって何も作業ができない日が続くことは本当にしょっちゅうありました。わたしは鬱病だけでしたが、パニック障害や躁鬱など他の病気になる留学生もいます。人生何が起こるかわからないですよ。

なので学生としての恩恵をしっかり受けられるときは、受けておくべきなのです。

この街は精神病む人が多いです。タフで過酷な街ですから。例えばうちの大学の精神科医のアポイントメントは1ヶ月待ちですよ。セラピーも基本1ヶ月待ち。

誰も表には話さないだけで、話を聞いていると実は私もセラピー行ってますっていう人にこの街ではよく会います。わたしも他の人に話すようになったのは、治療を始めてから数ヶ月後のことでした。普段は普通に見えると思うので、わたしが精神患っていることを知らなかった人は多いと思います。見かけは明るくてポジティブで元気なのに、深く話を聞くと実はすごくメンタルヘルスの深刻な問題を抱えていて、感情をコントロールできなくなって誰にも相談できないといきなり泣き出した人が過去のデーティング相手にいました。

②セラピーは命綱

映画などで見たことあるでしょうか。登場人物がフカフカのソファーに座りながら、セラピスト・カウンセラーに自分の悩みを話すシーン。以下の動画は例です。

www.youtube.com

あれはアメリカではPsychotherapyとかMental Health Counselingなどと呼ばれることが多いです。名称はいろいろですが。わたしはこの2年間、Clinical Psychologistにとってもとってもお世話になりました。Psychologistがいなかったら、わたしは死んでいたんじゃないかというくらいです。生きるためにPsychologistに会っていました。

とりあえずこの街にいて病むことが多かったらセラピストに会っておくといいですよ。精神状態の平和さを維持するために会うんです。セラピーで話す悩みの種類はいろいろです。大学での勉強がしんどいとか、インターンが見つからなくて病んでいるとか、性犯罪の被害に遭った、人種差別に遭った、アルコール依存症に悩んでいる、恋人との関係に悩んでいる、などなどなど。セラピストによって得意不得意分野はもちろんあります。

そんで保険です。保険がないと大変ですよ。保険なしだと1回1時間あたり最低でも150ドルとかしますから。300とか行くセラピストもいるんじゃないでしょうか。裕福な学生ならまだしも、毎月の生活費が大変という学生(わたしみたいな)が賄えるものではありません。保険次第で全額カバーされたり、もしくは少額のCoーpayを払うとかになるんです。

ただ自分に合うセラピストを見つけるのはなかなか難しいんです。わたしの友人が「お気に入りの美容師さんを見つけるみたいに大変そう」って言ってたんですけど、まさにその通りだと思います。当たり外れが激しいんです。わたしもセラピスト探しにはいろいろ苦労しました。

ちなみになんですけど、セラピストと精神科医(Psychiatrist)は違います。これは結構大事なポイントです。セラピストの多くはメンタルヘルスの薬の処方ができないです。またアメリカではMDを持っていない精神科専門のNurse Practitioner(NP)が担当することもあります。わたしがお世話になった人はNPでした。

その①:セラピストの経歴は結構重要

セラピストっていうのは免許制です。基本的に免許がないとやっていけないものだと思います。学位もMD、PhD、PsyD、LSMW(Licensed Clinical Social Worker)、Master of Scienceなどなどいろいろありますです。その人が何にフォーカスするセラピーを提供するかでも学位は大きく変わってきます。

例:わたしがお世話になっているセラピストはNY州のLisenced Clinical Psychologistなので、もしわたしの保険が州外のものだったら、今のセラピストからのセラピーを受けられないことっぽいです(こないだ教えてもらった)。

まぁわたしはその道のプロじゃないただの患者だったんで詳しくはわかんないんですけど、とりあえず最低でもドクターの学位持っている人にしておいた方がいいですよ。やってきたトレーニングとかの質が違うっぽいです。

その②:大学内のWalkーinカウンセリングは裏がある

セラピストなら誰でもいいと言っちゃダメっす。大学内のWalkーinカウンセリング、すなわち予約なしで行けるものです。これはメンタルヘルスカウンセリングとかを学ぶ大学院生のトレーニングの場になっていることがまぁ非常に多い。わたしもすごい病んだときとかに何度かお世話になりましたが、まぁ適当なことを言う人が多い多い。。

学生新聞ですが、よく書けていると思うのでこちらをご覧ください。

nyunews.com

わたしは街中で人種差別発言を受けることが一時期多かったことがあり、それでよく病んでいたんですけど、そのことをWalkーinのセラピーで言ったら「この国では相手を見た目で判断することがある」とか言われて、差別を受けることを許容しないといけないんじゃないか?とすごい悲しくなりました。その経験を移民関係の仕事を長年やっている教授に相談したら、けしからんと言われたので、わたしが思ったことは間違いではないのかなと思っています。

あとだいたいWalkーinのカウンセラーは繋ぎみたいなもんなんですよね。Walkーinで話した後に、ライセンスを持つカウンセラーと予約を取るみたいな感じすかね。だからわたしの学びとしてはWalkーinでちょっとこの人変なこと言うな?って思ったら、あまり深いことは話さないで、ライセンスを持つ人にさっさと繋げてもらうのがいいと思っています。そんで後ほど大学のクリニックに苦情入れればいいんですから。

うちの大学の話ばかりですいません。恐らく他の大学でも似たような事例は見受けられると思います。こんなこともあるかもしれない程度に頭の片隅にでも置いておいてください。

その③:グループカウンセリングもひとつのオプション

日本はどうか知らないですが、アメリカにはグループカウンセリングというものがあります。このカウンセリングを受けることのメリットは、悩みを抱えるのは自分一人じゃないということを認識する、いろいろな対処の方法を知ることが挙げられると思います。

アメリカのドラマや映画だとアルコール中毒・依存症の人が集まるカウンセリングとかよく出てきますね。グループカウンセリングもすごく種類が多いんですよ。わたしはSexual Abuse Suvivorのものに一時期通っていました。他の人たちがどんな心境でいるのか、何を思いながら日々生活しているのか、などを聞いたり、自分の思うことを話して他の人から意見をもらうなどするのが有意義でした。

とまぁこんなリソースもあるよ程度に思っておいてください。

んで、

わたしは途中ブランクがありましたが、かれこれ1年半くらい個人のセラピーに通ってます。話すことはなんでもです。なんでも話します。わたしのセラピスト、Clinical Psychologistのいいところはわたしがグダグダと拙い英語で話す悩みを、ポジティブに思考変換してくれるところです。

よく「セラピストは人の話を聞いているだけで給料がもらえていいよな」とか言う輩がいますけど、しかるべき学位を取ってプロとしてセラピストやっている方々にそれは失礼です。あれはなかなか高度な技術を要しますよ。人の悩みや愚痴を延々と聞いて、言葉をポジティブに変換し、精神状態の改善に寄与するのです。わたしには無理だなといつも思わされます。1年半におよぶセラピーを通し、自分の心と対話し、自分は何をしているときが幸せなのか、嫌なことに対して何で嫌なのか、何が不快にさせたのかなど、普段は無意識に嫌だとか良いことだとか思うことを徹底的に言語化することができました。無意識にこれができている人はいいですけど、わたしにはできていませんでした。だからセラピーは本当にいい機会になりました。

また自分を追い詰めないためにも、セラピーは効果的でした。わたしはもともとネガティブに考える傾向が強くて、「なんであの子はできているのにわたしは同じことができないのか」「なんで1日中修論書けないのか」「インターンゲットしないと本当にやばい」などと自分を追い込んで、空回りして、病んでいました。そんなときにセラピーで"It's okay to have a bad day." "feeling gentle to yourself" "allowing yourself" "not punishing yourself"などと言われたことですごく励まされ、なんとか前に進むことができました。

今のセラピストは先ほど言ったWalkーinで紹介してもらった人でした。ポスドクでうちの大学でセラピーをやっていた方で、最初は月1、夏休みになってからは2週に1回くらい会っていました。そんでその方がポスドク終わってうちの大学離れて独立すると言うのを聞いていたので、独立されたらオフキャンパスでその方のセラピーを週に1回のペースで受けるようになりました。今はFaceTimeで話しています。彼女が独立するまでの3ヶ月くらいの間、キャンパス内で紹介してもらった別の人のセラピー受けていました。悪い人ではなかったんですけどね、なんだかやっぱ相性なんだなと思いました。

で、じゃあどうやって相性の良いセラピストを探すのかってことなんですが、

・まずは自分の保険をAcceptしてくれるかどうかを確認する(そうしないと治療費が高くなる)

・NYCだとAlmaと言うセラピストなどを集めた団体があります。登録しているセラピストそれぞれのインタビュー記事などがあるので、ひととなりがよくわかるでしょう。このサイトは使えるかもです。

helloalma.com

 

もうこの時点ですごく長くなったんで、Part 2に続きますね。。長くなってすいません。。

 

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スケートでコケて手首捻挫したときのキャスト。スクールカラーだと褒められた😂